田舎のヒロインわくわくネットワーク

ブルーベリー

 今から10年ほど前に、なけなしの小遣いをはたいてブルーベリーの苗木を80本買った。北陸は寒いから寒冷地のほうがいいだろうと山形の苗木屋さんから送ってもらった。石ころだらけのごろごろした畑に穴を掘って、ピートモスと堆肥を入れて間隔をたっぷりあけて植えた。毎年梅雨ごろになると、草だらけになって、草を抜きながら小さな苗を必死に守った。小さな苗はなかなか伸びない。草林を見て夫が言った。実もならない草だらけの畑はやめてしまえ!と。そのうち必ずブルーベリーは実るからと娘に手伝ってもらって、草をとった。

 ある年、実がなり始めたら、仲間たちがブルーベリーを作ると言い出した。夫はこのブルーベリーを移植してみなで育てるという。冗談じゃない!せっかく実が実るようになったのに。夫を無視して、せっせとつんでジャムを作った。無農薬、无化学肥料のブルーベリーは甘すっぱくてコクがある。どこのブルーベリーよりおいしかった。世話をするというより、なりっぱなし。自然のままだ。2年前から、三国の町の中でジェラートやさんを始めて、夏になるとブルーベリーのジェラートを作り始め他。牛乳は一之父さんがしぼったジャージー牛のホーリーのミルク。そのミルクに、生クリーム、砂糖類を入れてホワイトベースというミルクのベースを作る。その中に、朝、畑からブルーベリーを摘んできて、少しの砂糖を入れて火にかけて、ブルーべりーの形をのこしたままのソースを作る。そのソースをホワイトベースに混ぜてフリージングする。
 舌の上でとろりととろける甘酸っぱい、紫の美しいブルーベリージェラートが出来た。ここへ来て夫はなにもいわなくなった。ブルーベリーの勝利!それからブルーベリーの苗が少しづつ増えていった。

 「そろそろ剪定をしたほうがいいよ」そういって、ブルーベリーフィールズの岩田さんがやってきて、ブルーベリーの剪定を教えてくれた。
 古い伸び放題の枝をばっさり落としていく。「ああ、もったいない!と思ってはいけない。もったいないと思う心がせっかくの木を駄目にする。新しい新芽が思いっきり伸びられるように、古い枝にはさみを入れるの。」という。スパン、スポ。パチン、パチ。どくん、どくん、勢いよく、水がブルーベリーの導管を通って木の内外をかけめぐる。

 10年ぶりに剪定のはさみを入れた木は、すっきりして美しいすがたになった。
 木の周りにピートモスを入れて、肥料をやって木のチップをひいて、今年の冬はしっかり手入れをしてやらなくっちゃ。今年の夏はどんな実をつけるだろうか?


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